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日本の食卓に不可欠な野菜

大根の原産地はパレスチナとされており、エジプトのピラミッド建設の奴隷たちが常食していた記録が残っています。日本には中世に伝わり、室町時代まではオオネと発音していたようです。古くから晴れの日の食物とされ、神への供え物とされていました。また大根を食べると脳溢血などの病気の予防になるとされ、各地で大根を食べる行事が行われています。大根の種類は多く、「練馬大根」「亀戸大根」など東京の地名をつけたものや、かぶのような球形の「聖護院大根」など、品種によって形も異なり、用途にも特徴があります。尾張の「宮里大根」は、成長すると根の3分の一が地表に出るのが特徴で、切干大根に適しています。「聖護院大根」は千枚漬けに、「守口大根」は守口漬けの素材として知られています。「三浦大根」は肉質がやわらかく甘味なので、煮物やなますに適しており、正月の料理に多く用いられます。「練馬大根」は沢庵に適しています。沢庵は、江戸品川の東海寺の開祖沢庵和尚が考案したといわれています。それ以前にも類似したものはつくられていたそうですが、沢庵和尚が米ぬかでつくるなどの改良を施した結果、「沢庵漬け」を完成させたと考えられています。漬物は野菜がない冬の保存食でしたが、なかでも沢庵漬けが一番多く、初冬に大根を干す風景は今も昔も変わりません。ちなみに「大根役者」というのは、大根で食中毒は起こらないことから、演技が下手で「当たらない」役者のことをいいます。

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